No.4 休憩を取っていたが熱中症を発症
- 工事の種類:木造住宅建築工事
- 職種:型枠大工(40才)
- 起因物:高温環境
- 作業の概要:基礎型枠の加工・組立作業
発生状況
被災者は、木造住宅建築現場で基礎型枠の加工・組立作業に朝から従事していた。
1時間に10分の休憩を取っていたが、夕方の休憩時にふらふらし始め、ろれつが回らなくなって痙攣(けいれん)を起こしたため、救急車を要請して病院に搬送したが死亡した。
(被災程度:死亡)
「原因」と「再発防止対策」を、災害発生要因の4M分類(人的・設備的・作業的・管理的)で検討してみましょう。
原因と再発防止対策の例
|
原因 |
再発防止対策 |
人的 |
被災者は、午後には暑さで体調が悪くなっていたが作業を続けた。 |
作業の途中で体調が悪くなった場合は職長等に申し出て、休憩や病院で治療を行う。 |
設備的 |
- 現場は仮設トイレのみで、遮光設備のある休憩場所などは無かった。
- WBGT値が測定されていなかった。
|
- 作業場所および休憩場所に遮光設備を設け、扇風機等の身体を冷やせる空調設備を設置する。
- WBGT値を測定できる機械を設置し測定を行う。
|
作業的 |
炎天下の作業だったが、水分・塩分の補給は個人任せだった。 |
日陰の場所などにクーラーボックス等を配置し、定期的に水分・塩分を補給させる。 |
管理的 |
元請監督者の現場巡視が、3日に1回であったため、当日の現場環境が把握できなかった。 |
小規模現場でも、元請職員は高温等が予想される場合は、現場巡視回数を増やし、安全確認を行う。 |