災害事例

No.5 帰宅中に熱中症を発症

  • 工事の種類:道路建設工事
  • 職種:土木作業員(55 歳)
  • 起因物:高温・低温環境
  • 工事の概要:歩道橋新設に伴う深礎工事

発生状況

被災者は、数人の土木作業員と共に、横断歩道の橋脚深礎工事のために矢板を入れる作業に従事していた。
その日の作業終了後、被災者は仲間と共に車で帰宅の途についたが、その途中で体調不良を訴え病院に搬送された。

(被災程度:休業10日)

「原因」と「再発防止対策」を、災害発生要因の4M分類(人的・設備的・作業的・管理的)で検討してみましょう。

原因と再発防止対策の例

  原因 再発防止対策
人的 夏季休暇明けの作業のため、体が暑さに対応できていなかった。 長期休暇明けは体が熱に順応していないことを意識し、通気性の良い服の着用や休憩をこまめにとる。
設備的 WBGT値を図るための器機が設置されていなかった。 WBGT値を把握し、休憩時間、水分・塩分の補給指示等、適切な作業管理を行う。
作業的 前日の天気予報よりも気温が高く、午後から急上昇した。 気温の急激な上昇等、作業環境の変化に合わせて、休憩や作業の中止等の指示を出す。
管理的 朝礼では一般的な熱中症対策の指示をしていたが、終業後の体調は確認していなかった。 夏季は作業終了後に熱中症による体調不良を訴える場合もあるため、終業後の体調も確認する。

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