山岳トンネル工事での３Ｄスキャナ計測による不連続面の抽出

［ICT活用事例］山岳トンネル工事での３Ｄスキャナ計測による不連続面の抽出

概要・活用方法

トンネルの前方予測や地山安定性評価に際し、岩盤中に分布する不連続面の測定は不可欠である。
これまで、測定は人間がコンパスを利用して実施していたが、危険かつ精度が低い課題があったため、非接触型機器（３Dスキャナ、写真測量）によって切羽の３次元化を行い、不連続面の抽出を行う方法を開発した。
この方法を用いることにより、作業の安全性や計測精度が格段に向上するとともに、切羽前方予測や地山安定性評価の自動化に繋げることができる。

特徴・効果

・トンネル切羽近傍で走向・傾斜を計測する作業を実施する必要が無いことから、安全性が向上する。
・写真測量で実施すれば、計測時間が短いため、切羽観察時間が短縮される。
・統計的手法を用いて面構造（不連続面）の抽出が可能なため、計測者による恣意性が低減される。

活用上の注意点

切羽の３次元化は後処理であることから、その場では３次元化ができているかどうかは確認できない。
写真測量の場合は、坑内での撮影であるため、明るさの変化や手ぶれ等に留意して撮影する必要がある。

残留リスク(活用上の問題点)

①残留リスクの内容と対応策

リアルタイム性の確保

②対応策についての今後の計画

高性能なタブレット機器の導入によって実現できる可能性がある

対象とする主な対策(本質安全化)

• ［危険作業対策］トンネル切羽作業

登録番号	2-7
活用分類	無人化・省力化
適用工事	【土木工事】 山岳トンネル工事
作業	トンネル掘削工
価格等	自社開発で非売品のため、価格の設定がない
活用実績(件数又は現場数)	現場４箇所
特許・実用新案	特許：有 実用新案：無
当該技術所有企業	[技術の所有権] 自社 [販売] その他：(非売品)
第三者評価・表彰等	・特許第5986362号(P5986362)トンネル切羽の不連続面の抽出方法及びその装置 ・「切羽における不連続面の３次元計測システムの開発と現場適用事例」 　　日本応用地質学会会誌「応用地質」第56巻　第6号（2016年2月発行）
掲載日	2019年4月15日

企業情報

株式会社熊谷組　土木事業本部　土木設計部

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