南海本線(堺市)連続立体交差事業に伴う土木関係工事(第1工区)において、仮線のための仮橋梁を架設した。
営業線の真横に設置する必要があったが、直接組立を行った場合、近接作業となるため列車営業終了後の夜間に作業時間が制限されるほか、河川内工事であるため渇水期に施工を行う必要があった。
その場合、工程内で完成させることが無理であるため、架設位置から8m離れた箇所に設置した仮ベント上で仮橋梁の組立を行い、横取り架設(水平にスライドさせて正規の位置に架設)する方法を採用した。
トラス構造の橋梁の組み立てにあたっては、狭い施工ヤードでの作業制限や煩雑な作業手順が要求された。
安全に施工するために3Dモデルを用いて施工シミュレーションを行い、組立、足場仮設など一連の作業に亘り発注者および協力会社とその情報を共有することで、安全に作業を進めることができた。
横取り架設についてもシミュレーションを行い作業手順を周知した。
また、横取り架設は1夜勤で行うため、架設前後で列車運転士から見る風景が大きく変わる。
そのため運転士に心理的な圧迫感を与える可能性があったことから、事前に3Dモデルで架設前後の列車運転席から見える展望を確認することで、運転士の感じる圧迫感を緩和した。
・図面ではわかりづらい作業手順をモデルで確認できるため、早期かつ全員に作業手順を周知することが可能。
・施工シミュレーションにより、事前に危険ポイントを洗い出すことができ、実際の作業に反映させることができる。
間違った手順にならないように、現場の意見を反映したシミュレーションを行う。
3Dモデルでシミュレーションするだけなので、実際の災害リスクはなくならないが、作業手順を末端まで視覚的に周知徹底でき、また、事前に災害リスクを見た目で抽出できる。
他のCIM活用工事においても展開を図る。
自動測量技術など
登録番号 | 6-2 |
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活用分類 | 無人化・省力化 |
適用工事 |
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作業 | 鉄道営業線横への仮橋梁の横取り架設 |
価格等 | 土木向け3DCAD 使用料1ライセンス27,000円/月 |
活用実績(件数又は現場数) | 1件 |
特許・実用新案 | 特許:無 実用新案:無 |
当該技術所有企業 | [技術の所有権] 自社 |
掲載日 | 2019年4月15日 |
【カテゴリ】
株式会社鴻池組 技術本部 技術企画部
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