潜水作業支援システム

[ICT活用事例]潜水作業支援システム

概要・活用方法

港湾など水中での工事において、潜水士による潜水作業では、「高気圧作業安全衛生規則」により、作業深度と作業時間によって浮上停止深度と停止時間が定められている。
これまでは、潜水士が「潜水業務用時間表」を基に作業予定から浮上停止深度と停止時間を算出し、1日の潜水作業タイムテーブルとして潜水作業計画書を手作業で作成していたが、潜水作業中に作業時間が変更されたときの浮上停止時間は、船上の連絡員が手作業で実際の潜水作業時間と作業最大深度から求め直す必要があった。
潜水士作業管理システムは、潜水士に水圧センサーを携行させ潜水開始から浮上までの作業時間と潜水深度を計測することで、潜水最大深度と水中の作業時間に応じた浮上停止深度と浮上停止時間を連絡員に通知するものである。
2回目以降の潜水作業では、実際の潜水記録をもとに浮上待機時間を計算し、事前にシステムに登録された潜水計画を自動修正する。

特徴・効果

・所定の作業条件を入力し、日本潜水協会の潜水作業マニュアルに則った潜水計画を作成する。
・潜水時間,潜水深度,浮上停止時間等を自動計測し、作業状況をリアルタイムで監視できる。
・潜水作業中に作業時間や深度が変更された場合,作業情報にもとづき浮上停止時間を更新できる。
・潜水作業日報を自動で作成する。
・作業中の潜水士の心拍数および送気圧が船上でリアルタイムに監視できる。

活用上の注意点

・水圧センサーは、送気ホースに這わせて胸部の高さ位置に取り付けること。
・システム稼働中に電源喪失や計測装置の故障により計測が中断した場合には、システムを継続して使用できないので、当初計画通りの作業時間と作業深度を守り浮上すること。
・計測が中断した後に、次回潜水作業を予定している場合には、潜水作業の実績を手動で登録する機能を備えており、取扱説明書の「バッテリー切れの処理」手順に従って作業実績を登録することで、次回以降の潜水作業管理を行うことができる。
・本システムには、潜水作業中の不慮の事態などで緊急浮上した後に行う「水中酸素減圧」および「水上酸素減圧」の管理機能は含まれない。

残留リスク(活用上の問題点)

①残留リスクの内容と対応策

不慮の電源喪失時は、「活用時の注意点」に従うこと。

対象とする主な対策(本質安全化)

  • [危険作業対策]水中点検作業/その他危険作業(潜水作業)
  • [有害業務対策]高気圧/その他有害業務(潜水病、減圧症)
  • [職場環境改善・メンタルヘルス対策]生産性の向上/不安全行動の抑止
登録番号 8-1
活用分類 無人化・省力化/人・行動センシング
適用工事
  • 【土木工事】
    河川及び海岸工事/ダム工事/その他の土木工事
作業 潜水作業
活用実績(件数又は現場数) 25件
特許・実用新案 特許:有
実用新案:無
当該技術所有企業 [技術の所有権]
自社

[販売]
その他:(販売及びリースはしていない)
第三者評価・表彰等 港湾関連民間技術の確認審査・評価事業(認証番号16004)
当該事例紹介ウェブサイト http://www.toyo-const.co.jp/technology/9571.html
掲載日 2019年4月15日

【カテゴリ】

  • [活用分類]無人化・省力化/人・行動センシング
  • [土木工事]河川及び海岸工事/ダム工事/その他の土木工事
  • [抑止可能なリスク(災害の種類)]おぼれ/その他
  • [危険作業対策]水中点検作業/その他危険作業(潜水作業)
  • [有害業務対策]高気圧/その他有害業務(潜水病、減圧症)
  • [職場環境改善・メンタルヘルス対策]生産性の向上/不安全行動の抑止
  • [ICT関連]センサー/計測・測位・変位

企業情報

東洋建設株式会社 土木事業本部 土木技術部

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