ウィンチ方式のケーソン据付時に、従来ケーソン上で人手により行われていた一連の据付作業をシステム化し、自動制御と遠隔操作で据付を行う、海上工事における無人化施工技術である。
従来の防波堤築造工事では、大型ケーソンを据付ける際に、浮上させたケーソン上に10人程度の作業員が搭乗し、各隔室の水位監視、および注排水ポンプや引寄せウィンチを操作することによりケーソンの据付を行っているが、本技術の適用により、ケーソン隔室内への注排水操作、水位監視、引寄せウィンチの操作、およびケーソンの動態監視などを集中管理するため作業効率が向上するとともに、据付ケーソン上や施工機械の近傍は無人となり作業安全性が向上する。
ケーソンの各隔室内への注水は、注水ポンプの自動制御により、ケーソンの傾斜と隔室間の水位差を保ちながら行う。
また4台の引き寄せウィンチを遠隔操作する際、ワイヤの張力が設定値以上となると、ウィンチが自動でワイヤをリリースし、ワイヤの破断を防止する仕組みとなっている。
ワイヤ張力を、ハプティック(触覚)コントローラにより体感しながら操作を行うことができ、ワイヤの緊張がコントローラの抵抗(レバーの重さ)として、操作者に伝わるため、遠隔操作による臨場感の欠如を補うことができる。(図1)
ケーソンを移動させたい方向へ、ハプティックコントローラを倒したり捻ったりすることで、4台のウィンチが連動して作動し、これらの体感的かつ直感的な遠隔操作方法により、据付の作業効率が向上する。(図2)
・ 据付時にケーソン上は無人となるため、作業安全性が向上する
・ 遠隔監視、遠隔操作、自動制御による据付作業の一元化で作業効率が向上する
・ 隔室内の水位およびケーソンの傾斜を自動で制御するため、作業精度が向上する。
ウィンチ方式のケーソン据付に適応できる。
ウィンチ方式であれば、一連据付方式と進水据付方式のいずれにも適用できる。
登録番号 | 21-5 |
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活用分類 | 無人化・省力化 |
適用工事 |
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作業 | ケーソン浮上、曳航、仮置き、据付 |
活用実績(件数又は現場数) | 65件 |
特許・実用新案 | 特許:有 実用新案:無 |
当該技術所有企業 | [技術の所有権] 自社 |
第三者評価・表彰等 | 表彰等 建設業労働災害防止協会 第41回 顕彰基金による顕彰受賞 (一財)沿岸技術研究センター 港湾関連民間技術評価証 第06004号 第9回 国土技術開発賞 入賞 NETIS ( KTK-060006-V ) |
掲載日 | 2019年4月15日 |
【カテゴリ】
五洋建設株式会社 土木本部 船舶機械部
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