「フィールド業務情報共有システム」は、スマートグラスやスマートフォン、タブレットを用いて作業手順の確認や事務所からの指示を行えるシステムである。(図1)
このシステムは安全面で大きく3つの適用シーンがあると考えている。
1つ目は定期点検などあらかじめ実施する手順が決められた作業である。経験の浅い新人や外国人労働者は勘違いから手順を飛ばしたり、作業手順書に記載された専門用語が理解できず時間が掛かることもある。しかし、作業手順をあらかじめシステムに登録しておけば、作業者はスマートフォンで手順を確認しながら点検作業を実施できる。また、ベテランの作業を撮影した動画コンテンツを登録しておけば、不慣れな作業者もその動画を手本に正確な作業ができ、ヒューマンエラーを防止できる。(図2)
2つ目の適用シーンは故障などのトラブル対応である。現場の作業員がスマートグラスを装着していれば、作業者と同じ目線の現場画像を遠隔地でもリアルタイムに共有することができ、事務所にいる管理者は現場の映像を確認しながらテキストで指示を出したり、スタンプや自由描写で確認すべき該当箇所を的確に伝えることができる。作業者はスマートグラスのレンズに透過性の画面が見えるため、現場と画面を重ね合わせて見ることで間違うことなく安心して作業できるだけでなく、作業者が危険な箇所を意識して作業できる。(図3)
3つ目の適用シーンは「安全パトロール」が考えられる。現場を巡回するパトロール者が身につければ、店社の作業所長や安全スタッフと情報を共有でき、より精度の高いパトロールが期待できるとともに、作業所長や安全スタッフのアドバイスによりパトロール者の教育もできる。
最新のバージョンでは現場データ(写真、動画、手書き、音声、テキストコメント)を「手軽」に「素早く」管理者側に伝えることができる。
・テキストや音声だけでなく、映像を使ったコミュニケーション活性化、およびリアルタイムな指示が可能になることで、ヒューマンエラーの防止や熟練技術者の技術継承を実現できる。
・スマートフォンで手順を確認する場合、手順完了のボタンを押さないと次の手順が表示されない仕組みになっているため、誤って手順を飛ばすことがない。
・対応可能なスマートデバイスは防爆認証済みのモデルもあるため、現場の環境に合わせて選択可能
・トラブル対応に用いる場合、死角や映像の乱れ等によって誤った指示を出すと、知識の無い作業者にとってはかえって危険な指示になることを留意する。
・バッテリー残量に十分配慮した上で、余裕を持った運用計画を立てる必要がある。
・遠隔支援の機能を利用する場合にはネットワーク環境が必要。
・スマートグラスを装着したまま移動する場合は、視界が一部遮られた状態となるため周囲に注意する。
登録番号 | 48-1 |
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活用分類 | 人・行動センシング/能力支援等 |
適用工事 |
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作業 | 定期点検、トラブル対応 |
当該事例紹介ウェブサイト | https://www.hitachi-solutions.co.jp/smart-manufacturing/sp/column/detail7/ https://www.hitachi-solutions.co.jp/fis/ |
掲載日 | 2021年2月 4日 |
更新日 | 2021年7月27日 |
【カテゴリ】
株式会社日立ソリューションズ 営業戦略部
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