高所作業中の墜落、転落事故は安全帯を正しく使用していないケース(ロックを掛け忘れた、掛けていない)がほとんど。そこで、センサー付き安全帯の着用と安全帯アプリを入れたスマートフォンの携帯を組み合わせることで、作業員がフックを構造物にかけた状態からフックを外すことによる無胴綱状態(どこにもつながっていない状態)になることを検知し、警告音で作業員へ通知することが可能となる。また、管理者は安全帯の使用状況をタブレット・PCで遠隔から確認することができる。従来、人の注意力に頼ってきた安全管理に対し、ICTによる作業部分の見える化によって、作業員の安全確保を実現するとともに、墜落や転落による重篤な労働災害の未然防止、安全教育での活用等に役立つ。
<作業者の利用手順とその仕組み>
作業員は、センサー付き安全帯を着用し、スマートフォンの安全帯アプリを起動、アプリ上で[作業開始]ボタンを押下する、これによりセンサー付き安全帯のセンサーが検知可能となる。二つのフックのうちどちらか、もしくは両方が構造物にかかっている時は正常となる、そのフックが構造物にかかっている状態から無胴綱状態(どこにもつながっていない状態)になるときにスマートフォンの安全帯アプリからアラート音で危険であることを知らせる。
フックを構造物にかけた、外したという行為は、フックに内蔵された3つのセンサーとその順番にてシステムにて判断している。センサー情報はBluetoothでスマートフォンの安全帯アプリへ送信されることで警告音を鳴らしている。
フックに内蔵された3つのセンサーは以下の通り センサーA(フック上部):構造物にかけられたことを検知、センサーB(専用フックハンガー):フックの収納状態(フック未使用)を検知、センサーC(フックを開ける時のロック部分):構造物から外そうとする場合を検知
作業者が安全帯のフックを握り、構造物や親綱等からすべてのフックを取り外そうとした時、又は取りはずしてしまった時に、スマホから警告音、又は危険音で通知することができる。慣れやうっかり、間違った使い方による危険にいち早く気づくことができ、正しい使い方を再認識(改善)することができる。
また、他者に見られている意識を与えることで警告を無視する可能性を低減できる。
管理者は、安全帯フックの取り付け状況をまとめて管理することができ、作業者にフックを付けていない理由のヒアリングに活用できる。また、過去のデータと比較することで安全意識の向上をデータで示すことができる。
<導入頂いたお客様の声>
現場事務所や本社からでも作業者の状態を知ることができるようになった。
危険や警告が多い作業者へは、データをもとに安全帯の利用方法をヒアリング、改善させることができた。
データに基づく作業者へのヒアリングの中で、作業現場の課題が分かり、作業現場の改善につながった。
作業者に「見られている」意識が生まれ、正しく安全帯を利用しようという意識改革につながった。
作業者自身では正確に使っていると思っていても、作業中に警告音が鳴ることで、自身の安全帯の利用が間違っていたことに気づかされた。
・作業者にスマートフォンの音が聞こえるようにする必要がある。
・ヒアリングの結果、改善すべき点は朝礼等で共有する。
・スマートフォンの電源が入っている必要がある。
・通信環境の調査が必要。
・防爆、防塵,防滴機能は無いため利用時には注意が必要。
登録番号 | 51-1 |
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活用分類 | 人・行動センシング |
適用工事 |
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作業 | 安全帯が必要な高所作業 |
特許・実用新案 | 特許:有 実用新案:無 |
当該事例紹介ウェブサイト | https://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/manufacturing/monozukuri-total-support/solutions/safetybelt/ |
掲載日 | 2023年2月 7日 |
【カテゴリ】
富士通株式会社 Digital Solution事業本部 PLMソリューション事業部
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